東南アジア旅行記 Day 5 マレー半島を寝台列車で南下する

@タイ・バンコク〜タイ・ハジャイ


バンコクは、言わずと知れた世界一の交通都市だ。タクシーに乗っても、渋滞に巻き込まれるとひとたまりもない。そこで、もしひとり旅なら、トゥクトゥクより、タクシーより、バイク・タクシーを選ぶのを強くお薦めする。疾走感にわくわくするし、何より車と車の間をすり抜けて進むことができるため、とにかく早く目的地に着くことができる。

すっかりのんびりとした生活リズムになり、昼食をゆっくり口に運んでいると、マレー鉄道の出発時刻が迫っていた。いけない。例によって、ギリギリである。すぐに所在なげなバイク・タクシーを呼び止めて、「バンコク・ステーション、25バーツ」と叫んで、財布の底を叩いて出てきた小銭をジャラジャラと渡した。「これ、26バーツあるけど、大丈夫?」と聞かれたが、いや、それくらいいいよ、という調子で頷くと、すぐに風が髪をなびかせた。

バンコク駅の窓口で何とか当日券を手に入れ、ハジャイ行きの寝台列車に慌てて飛び乗った。14時45分発で、翌日の朝6時15分に到着予定だ。

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マレー鉄道の車窓から見える田園風景は、決して美しくないわけではなかったが、変化に乏しく、出発して1時間ほどで飽きてしまった。仕方ない。いそいそとイヤホンを取り出して、Bellaに教えてもらったタイのポップスを聴いてみる。「Room 39」はタイのジャスティン・ビーバーのようなバンドで、アコースティック楽器の効いたメロウなサウンドが特徴だ。

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悪くない。しかしそれでも、いくつかの曲を聴いたら、また手持ち無沙汰になる。パソコンを取り出し、書けていなかった2日分の旅行記を認めた。もちろん、まだまだ時間が余る。あとは、寝たり起きたりを繰り返した。

とにかく、暇である。快眠できればまだいいのだが、夜中でも全く消灯しないのと、途中下車と乗車で騒がしくなるため、どうしても深い眠りに入ることができず、また暇になる。乳酸と一緒にストレスも溜まっていく。これから旅行する諸君には、アイマスクとイヤホンは最低でも必須だと断言しておく。

列車は夜を徹して走り続け、予定通り翌朝6時にハジャイ駅に到着した。

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朝のハジャイ。夜のうちに溜まったゴミと、仰向けでヒクヒクしているゴキブリが歩道に散らかってはいたが、空気はさほど悪くなかった。駅で有料のシャワーを借していたので、20バーツで身体を洗った。しばらく、駅でコーヒーを飲みながら一息付いたあと、ブランチを目当てにハジャイの街へ繰り出した。

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「Thanadsri Hatyai (since1969)」はトリップ・アドバイザーでも評価の高いハジャイ屈指のタイ料理店らしい。よく見ると、インスタグラムのアカウントまで壁に貼ってある。お店の佇まい自体は他店とそう変わらないが、ひと口食べてみると―――こりゃあ、美味い。この細麺なら、永久に食べられるような気すらした。「美味しい」と店員に伝えると、もう1杯いるか、と聞かれたが、遠慮した。

さて、ぐずぐずしていられない。これから、バスに乗ってマレーシアとの国境を越え、東洋の真珠・ペナンに渡島する。