社会人特有の「◯◯と思っていて〜」という表現について

社会人の会話は独特だ。私も就活生としていくつかの会社のミーティングなどに足を突っ込んだことがあるが、会議では「社会人の会話表現」が使えないと歯が立たない。初心者はまずは、「そもそも、これの目的は何だったっけ?」と5分に1回ほど尋ねておくとよい。話を切り出したい場合は、誰かが発言し終わったあと、「なるほど。」と前言を受け止めたのちに、「ところで、話は変わりますが、」と翻す。折に触れて、「逆の話」や「変な話」をし始めるのも忘れてはいけない。

さて、私が気になっているのが「◯◯と思っていて〜」という表現だ。

なにやら、自分の意見を出し始めるときに使われる連用中止形*1らしい。◯◯には、ずっと考えていた感のある自分の意見が入るが、原則としてその場で思いついたことである。また、思っていて、の後には間髪を入れず根拠または結論を述べる。「考えるべき問題は3つあると思っていて、〜」のように、マジックナンバー3と合わせて使われることも多い。

Twitterで検索をかけると、以下のように多用されていることがわかる。

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どうにも気になってしまう。 慣れてしまえばどうということは無いらしいのだが。

*1:連用形で文を区切って次につなげていく用法

なぜ、素晴らしい音楽を聴くと涙が出るのか?

部屋で小曽根真の"We’re All Alone"を聴いていたら、気付いたら涙が出ていた。

私も音楽の演奏者の端くれとして、「どうすればライブで人が感動するのか?」ということを考える。そのため、音楽を聴いて涙が出たり鳥肌が立つと、思わず心の琴線と対話したくなる。もちろん、ひとしきり堪能したあとだが。

なぜ、素晴らしい音楽を聴くと涙が出るのか? ウォール・ストリート・ジャーナルに、「泣ける曲の解剖学」というタイトルの記事があった。

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記事によると、イギリスの心理学者、ジョン・スロボダが20年ほど前に簡単な実験を行っているらしい。

スロボダは、音楽好きを集めて、身体的な反応(涙または鳥肌など)を引き起こすフレーズをいくつか選び取ってもらった。すると、選ばれた20種類のうち、18種類のフレーズが『アポジャトゥーラ(倚音)*1』を含んでいることがわかった。

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アポジャトゥーラとは、旋律とぶつかる(非和声音である)ような装飾音のことだ。アポジャトゥーラは、聴き手に一定の緊張を引き起こす。そこから期待していたメロディに戻ると、緊張が解決され、心地よさを覚える。なので、アポジャトゥーラが連続して続くと、緊張と緩和が繰り返された結果、感情が文字通り揺さぶられ、いつしか涙になるという話だ。

さて、私は音楽における感動がすべてアポジャトゥーラに依っているとは思わない。これはたとえば、昨年、英科学誌ネイチャーで発表された論文で、「西洋音楽に慣れていない南米アマゾンの先住民族は、不協和音を聴いても不快に感じない」ことが明らかになったことからもわかる。なので、「緊張」が何によって引き起こされるかは個々人のコンテクストによるはずなのだ。

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より抽象的に、「緊張と緩和」が感動を引き起こすと解釈すれば、ある程度納得がいく。アポジャトゥーラでも、テンションノート*2でも、ポリリズム*3でも、ダイナミクス*4でも、手法はなんでも構わない。聴衆の緊張と緩和をうまくコントロールする音楽は、ブランコに乗る子どもを押すように、少しずつ、そして次第に大きく、感情を揺さぶるようだ。

*1:または、短前打音(装飾音符)。記譜上は短前打音であるが、バロック時代は完全に旋律の一部として演奏され、記譜よりも長い音価をとる。解決和音に含まれない非和声音であり、解決和音に寄りかかるという意味で倚音と呼ぶ。 会報より|モォツァルト広場

*2:非和声音のうち、和音の響きに緊張感を与え、かつ和音進行を阻害しない音

*3:楽曲中、または演奏中に、複数の異なる拍子が同時に用いられている状態

*4:音の強弱の変化ないし対比による音楽表現

『丸の内サディスティック』型コード進行のシティポップ5選

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椎名林檎の『丸の内サディスティック』は言わずと知れた名曲ですが、印象的なコード進行(IVM7 - III7 - VIm7 - I7)が使われていることでも有名です。似たコード進行は、『幸福論』『長く短い祭』などでも使われており、林檎節を特徴づけるひとつの要素と言えるでしょう。椎名林檎を敬愛する大森靖子も、「名曲のコード進行」と呼んでいます。ちなみに、Grover Washington Jr.の『Just The Two Of Us』で使われていることから、Just The Two Of Us進行と呼ばれることも多いです。

全編を通してこのコード進行(または、ほとんど同じ進行)が使われている曲から、シティポップを5曲選びました。

tofubeats / 水星

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tofubeatsによる、21世紀の『今夜はブギーバック

くるり / 琥珀色の街、上海蟹の朝

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まさか、くるりがシティポップを・・・?と巷を賑わした一曲

ラブリーサマーちゃん / あなたは煙草私はシャボン

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あどけなさの残る、やくしまるえつこ的サウンド。95年生まれ

あいみょん / 愛を伝えたいだとか

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ミレニアルズ・メンヘラポップシンガー。95年生まれ

LUCKY TAPES / レイディ・ブルース

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椎名林檎、レキシ、Suchmos、ごちゃまぜ。


いかがでしょうか?リズムパターンなどでいくつかバリエーションはあるものの、いかにも官能的で都会的で、アンニュイなサウンドになっているのを感じれると思います。他にも、UNCHAINが『Movin' My Soul』でイケイケドンドンに仕上げて来たり、ともさかりえが『木蓮のクリーム』でメジャーに解決するアレンジで変化球をかけてくるなど、このコード進行が使われている曲を挙げれば枚挙にいとまがありません。

「これ、丸サ進行の曲かな?」と分かると、ちょっぴり嬉しい気持ちになれます(笑)ぜひ意識して聴いてみてください。